対馬で採卵
風が吹き付ける海岸の斜面にはカシワ林が発達している。面白いことに、風衝地ではその度合いによってコナラがまず減り、次にクヌギがカシワのように低木化し、カシワに混じる。最後にはクヌギがなくなりカシワのみになる。その「最後」とは海沿いのガケである。採卵中の位置を2次元の地図で示したらほぼ海岸線となる。そういうカシワにはウラジロミドリシジミの卵がベタベタ付いている。ただし寄生卵も多い。また、マツが入りこむと最後までカシワと競るのか、カシワの純林とはならない。こんな場所の1本カシワでもウラジロは付いている。
副産物はミズイロオナガシジミ。あと、もしかしたらアカシジミの卵がまぎれているかもしれない。オオミドリはこれを狙ってコナラのヒコバエを見ていたが発見できず。
本命のキリシマミドリシジミ。風の噂どおり、対馬のキリシマは今シーズンは外れ年だった。外れがいつまで続くか知らないが、当たった年にリベンジしたいものである。
長崎県対馬市