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宣伝しときます。
SPINDA No.28
2013年5月1日 発行

ゼフィルス特集
今年はいつもの全体企画を少し練り直し,ゼフィルスに関する2大テーマを掲げ活動しました。1つは京大蝶研の機関紙にゼフィルスの記録のない7県に赴きゼフを見るというもの。まあ当然ながら京都府からは行きにくいところばかりです。続いてSPINDA No.15以降の未発表採集行を短文でまとめた「出動記」。こちらはなかなかマニアックな場所も含まれていますので玄人にもおもしろいかもしれません。その他,海外旅行記にもゼフが登場しています。

山地性のゼフやキリシマなんかはこれからなので参考にしてみてください。
お求めは京都大学蝶類研究会spinda.4649@gmail.comほか,六本脚,南陽堂,滝道昆虫,双尾Ⅱでも取り扱っています。
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by travel-fox | 2013-06-26 12:45 | 書籍紹介
5月の話。「タダフタオの標本探してるんですけどないですか」

滝道昆虫の遠山氏にメールすると、
「あるけどどこか分からん」と。
そして暫くして「あったで」とのことなので訪れました。

タイ産のフタオが待っていました。
最近タイの標本は少ないとのこと。
しかもフタオはそれほ人気が高くないので尚更手に入りにくい旨のお話を伺いました。

この日の訪問の目的は、ずうずうしくもその貴重な標本をお譲りいただくほか、
文献を見せていただくことでした。

フタオの東アジア~東南アジア(にしかいないんだけど)の変異を調べるためです。
中国の図鑑、D'ABREAなどを見て読んで書き写していきます。
そして遠山氏が大事そうにある本を持ってこられました。
「ザイツみる?補遣もあるで?」
「ザイツホツイ?」
話には聞くザイツ図鑑、初めて手にとって見ました。
「これな、版画やで」
驚きました。これまでに見たどの図鑑より、蝶が活きていました。
当時はコピーなんてありません。1色ずつ版があって初めてできる版画なんです。
何冊存在するのか知りませんが、すべて手作り。
唖然としました。
インクや顔料が紙に直接載っている分、立体的に見えるのか、
蝶の翅をそのまま貼り付けたような感じがします。

再現が難しそうなジャコウアゲハ属なんかもしっかりと質感が伝わってきます。黒1色に見える部分も良く見ると何色も重ねてできた深い色。

そして、問題のフタオ。
裏面はなんと、銀泥でした。
かねてからフタオの裏面は銀泥のっけたみたいやなと思っていましたが
ザイツさんは銀泥つかって再現してました。

あんな図鑑を手にする日はくるんでしょうか。


この日、マボロシ(特にvol.1)の図鑑セットをお譲りいただくよう懇願したのでした。
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by travel-fox | 2012-07-24 21:01 | 近況報告
すこし前のことです。
箕面にある滝道昆虫さんのところへ行ってきました。
目的は、とある図鑑を譲っていただくため。

予定より1ヶ月近く遅れてしまいましたが、きちんと「おとりおき」されていました。ほっ。

目的の図鑑とは別に、韓国産蝶類の分布図に焦点をあてた図鑑も見せてもらいました。
DISTRIBUTION ATLAS OF KOREA
高麗大学のチームによるものです。
60年台の本です。
韓国は虫屋が少ないと思ってますし、虫屋文化がなかったのかと思いましたが、
どうやら過去には盛んな時期があったようです。
現在北朝鮮になっている韓半島北部も含めて、標本のラベル産地がプロットされている、優秀な本でした。
産地名は漢字とアルファベット表記なのも嬉しい限り。
最近の韓国の図鑑はハングル表記が多いです。
国内で売れるようになってきたからかな。
韓国でも虫屋人口が増えつつあるようです。
著者ら自ら確認(たぶん生息を確認)したものは黒丸に、標本からのみの情報は白丸で表されていました。
流石に北朝鮮は白丸ばっかりです。


私が集めているフタオの標本(タイ産)もどこからか探しだしてくださってようで
「もってかえるか」
と箱に詰めてもらいました。

ミャンマー・シャン州で採集した個体とウリ二つ。
「ああシャン産は新亜種にはならんかな」とこの標本みて思いました。

展翅板何本かひっさげて帰宅。早速展翅。
展翅すると展翅板の体積が2倍くらいになるのでコンつめてやると
部屋が狭くなるのが難点です。

滝道昆虫HP
http://www.eonet.ne.jp/~takimichi-insect/
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by travel-fox | 2012-07-24 20:40 | 近況報告
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(kumas氏撮影)

遅ればせながら『京大蝶研の標本箱 京都府の蝶113種・国内の異常型81個体・迷蝶49個体』のお知らせです。

ここのところバタバタとしておりまして、2011年12月の発行から随分と遅れて記事を書いています。

既にどこかでご覧になったりした方もいらっしゃるかと思いますが、一応この本の編集長として何事かを書いてみます。

まず、この本のコンセプトは「標本を使うこと」です。

標本を死蔵させるのではなく、その本来の目的である記録やその証拠として世の中に出そうというものです。

そのため、重要な記録となる異常型・迷蝶に焦点を当てています。

また、「京都で活動する団体」として、京都の蝶に関する記録を残すために「京都府の蝶」を113種(載っていないのは5種のみ)、京都府産の標本で表裏図示しています

これまでの京大蝶研の会誌『ひめぎふ』~『SPINDA No.26』までに掲載された京都府産蝶類のすべての記録を、本文からの抜粋も含め再編集したCD-ROMを付けています。データ形式はEcxel, PDF, CSVなので汎用性も高くなっています。

さて、標本を使うといっても、ただでさえ壊れやすい標本をデジタルデータ化し、「残す」ためには精密な写真でなければなりません。

そこで蝶研が誇るカメラマン、kumas氏にお願いし、
鱗粉や縁毛の質感まで表現した写真を撮影していただきました。

この本に掲載されている標本写真は全てkumas氏による撮りおろしで、9月中旬からやく1カ月半の間に撮影されたものです。その仕事量は膨大で、日々新聞配達の音を聞いて仮眠をとるような撮影でした。

その画像の編集作業はまた目を覆いたくなるような細かい作業で、これはY.M, Y.N, Y.S, H.W, R.Nの画像編集部隊が奮闘してくれました。特にY.N, Y.Sの2人はほとんど全ての編集作業を次々とこなす非常に頼もしい存在でした。そして、現在鋭意製作中の『SPINDA No.27』はこの2人を中心に作業が進んでおり、近年稀にみる早い発行が期待できそうです。

『京蝶研の標本箱』に話を戻しますと、上記2つのコンテンツの他に、「重要な生態写真」の章や、会員たちのおもひで話、自慢の標本などのコラムなどが用意されており、標本写真のみの絵本ではなく読み物としても楽しんでいただけると思います。

ではここで、ページの一部をご覧いただきましょう。
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ゼフの美しさが伝わってきます。
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全国的な絶滅種の代表、オオウラギンヒョウモンもこの通り。皆さんの元で永遠にその記憶をとどめることでしょう。

本書は「南陽堂書店」様、「昆虫文献六本脚」様、「滝道昆虫」様、および「双尾Ⅱ」様でも取り扱いいただいております。
直接ご購入を希望される方は、村田(shun.parnasあっとgmail.com)までご連絡ください(迷惑メール防止のため、アットマークを平仮名にしています。)。

京大蝶研公式HP内関連記事http://spinda.seesaa.net/article/237033800.html
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by travel-fox | 2012-01-24 05:45 | 書籍紹介
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タイトルからすればかなり子供向けの入門書かと思い、書店で見かけても手を出してこなかったが、よく読むとかなりマニアック。
出版社は南方新社で鹿児島県の地域誌を数多く出版している。

この本も「九州・沖縄の身近な昆虫」を扱って入るが、蝶に関していえば迷蝶を含む全種が写真付きで紹介されている。重点がおかれているのは九州本土でも沖縄諸島でもなく屋久島、トカラ列島、奄美諸島の昆虫であり、類書に例を見ない力の入れようである。

あまり情報のない、あるいは同好会誌に散見されるこの地域の迷蝶情報が、参考文献つきで示されているのは特筆すべき点である。改訂版ではこうした最新の文献の内容が反映されているのもありがたい。
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by travel-fox | 2011-05-26 19:24 | 書籍紹介
近所の山ではカラスアゲハ、クロアゲハ、アオバセセリが飛び始めました。アオバは僕の記憶の中では一番早い記録となりました。ミヤマカラスアゲハは鮮度の悪い個体も混じりますが、まだ綺麗なのも飛んでいます。少し発生がばらついたかな?

さて、書籍紹介です。今日は昆虫の生態写真撮影のハウツー本です。
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カバーは赤一色だったので扉の写真を掲載しています。著者は有名な海野和男氏です。この本はフィルムの一眼レフカメラでの撮影方法を解説したものですが、デジタルでもほとんどの技術が使えます。
魚眼レンズの使い方などはほとんどこの本と村田泰隆氏の作例で勉強しました。

撮影屋さんの間で関心の高い、「逆光」や「飛翔」もきっちりと解説されています。
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by travel-fox | 2011-05-02 19:31 | 書籍紹介
今日は近所の山にミヤマカラスアゲハの撮影に行ったが2頭飛んできただけで写真は撮れず。山頂のツツジがまだ堅い蕾だったのだ。
というわけで書籍紹介。
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文一総合出版からハンドブック・シリーズが出版されている。昨冬、採卵の参考になるかと思い、『冬芽ハンドブック』を買ってみた。これがなかなか見やすくて、しかも持ち運びにも便利だったので、『スミレハンドブック』も買った。スミレはギフチョウ類の吸蜜源として撮影することもある。その際、キャプションに「スミレ類で吸蜜」とつけてきたが、そろそろ「○○スミレで吸蜜」と明記できるようになりたい。それにスミレはヒョウモン類の食草でもある。蝶屋にとってはなじみのある花なのだ。これを買ってから、これまで「すみれ」で済ませていた花が○○スミレになってきた。例えばどこにでもあるタチツボスミレも葉裏に毛があればケタチツボスミレとなるし、葉にフが入っていればフイリタチツボスミレとなる。そしてこれらは同所的に分布している。皆さんのギフの吸蜜画像のスミレの正体が分かるかもしれない。

この他に『カミキリムシハンドブック』などのポケット図鑑的な位置づけのものから、『虫の食草ハンドブック』などおもしろい切り口のものまで豊富に揃っている。僕は今度は『アリハンドブック』に手を出そうかと画策している。
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by travel-fox | 2011-04-28 20:05 | 書籍紹介
週末の天気が思わしくなく、蝶の写真がないので書籍紹介でも。
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先週届いた『月刊むし ギフチョウ特集号6』です。これを買った目的は「ギフチョウ・ヒメギフチョウ規制情報」を知るためです。最近は条例による規制、天然記念物指定による規制、個人による保護活動など、規制にもいろいろあり、最新情報を知っておくことはトラブルなく活動するために必要になっています(特にギフチョウは)。いくら、「少しの採集なら昆虫の個体群に影響を与えない」と主張したところで、法的に縛られていては反論の余地もありませんので。

で、これを見ますと群馬県と京都府が赤く塗られています。うん?同じレベルだったかな?とよく見ますと、群馬県は「天然記念物指定」。これは採集などいっさいの捕獲ができません。沖縄県のコノハ、フタオ、北海道のウスバキと同レベルです(少なくとも法律上は。個体群レベルでどれだけ危機が迫っているかはきっと同じレベルではない)。
次に京都府をみますと、「天然記念物登録」。では京都府の登録記念物って何でしょう?
以下は京都府のサイトからの引用です。

指定要件
府登録天然記念物:動物、植物、地質鉱物、天然保護区域のうち、学術上価値のあるもの、京都府又は地域の歴史上特に意義のあるもの

主な規制内容
現状変更等の制限(府指定天然記念物の現状変更又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、府教育委員会の許可を受けなければならない。)
1.管理・復旧(府指定天然記念物の所有者は、その管理及び復旧に当たる。所有者がない場合等や所有者・管理責任者による管理が著しく困難である場合等には、府教育委員会は、市町村等に管理及び復旧を行わせることができる。)
2.標識設置(所有者等は、管理に必要な標識、説明板、境界標、囲さくなどを設置する。)
3.文化財の登録(府教育委員会は、府内に存する指定文化財以外の文化財を登録し、その保存及び活用のため必要な措置を講ずることができる。)

指定状況
府登録天然記念物5種類(動物5種類)

府登録記念物(指定年月日)
アベサンショウウオ(S.59.014.14)
ギフチョウ(S.59.04.14)
ハッチョウトンボ(S.59.04.14)
オヤニラミ(S.59.04.14)
アユカケ(S.60.05.15)

       <引用おわり>
となっています。驚いたことに昭和59年に既にギフチョウが登録されていたんです。更に驚くことに、その後、ギフチョウに関して改正が行われていないのです。生息環境などはこの26年で著しく変化し、絶滅産地も複数あるのに、です。
しかしとりあえず、現在京都府下のギフチョウは、市町村単位の保護地域を除けば、採集しても法にひっかかることはありません。月刊むしのこの色塗りはどうかと思うわけです。

5月10日 追記
上記訂正。京都府ではギフチョウの採集は罰則を伴わない禁止であるというのが正しいようです。ご用心ください。
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by travel-fox | 2011-04-25 21:37 | 書籍紹介
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小学生の頃の愛読書を実家からもってきた。
その名も『自然図鑑』。フィールドでの生き物調査の方法が、詳しく解説されている。昆虫はもちろん、魚類、鳥類、哺乳類、両・ハ類に分けて、適切な観察方法が紹介されている。フィールドでの実践を描いたマンガが各章末に付けられていて、章のおさらいをしながらイメージすることができる。
僕はこの自然図鑑しか持ってなかったが、当時『冒険図鑑』、『工作図鑑』の2タイトルがあったように思う。最近調べてみると、さらに『遊び図鑑』、『生活図鑑』、『飼育栽培図鑑』、『料理図鑑』、『園芸図鑑』、『自由研究図鑑』と広がっているようだ。
この本の特色はなんといっても美しいイラストにある。現在のものはどうか知らないが、僕の読んでいたものは表紙以外はすべて単色か2色刷りで、写真は一切使われていない。しかし、イラストによって描かれた世界は、その紙質も相まって、木の家にいるような落ち着きをもって読むことができる。そしてその知識は大人になっても十分役に立つものが多い。
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by travel-fox | 2011-04-25 00:05 | 近況報告