タグ:重要記録 ( 9 ) タグの人気記事

d0147002_782524.jpg
亀岡駅ホームから牛松山方面を望む。

 亀岡駅の裏手は随分と様変わりしていた。写真右に見える道路は最近までなかった。

 約10分で保津峡駅に到着。嵯峨野山陰線で唯一の無人駅。ここに用のない大半の乗客は「寒いのに扉を開けるな」と思っているはず。
d0147002_7111267.jpg
本数は1時間に3本くらい。

 10年前にオオムラサキを採幼した樹まで急ぐ。途中、雪がちらつき始める。
d0147002_7123587.jpg
1枚目からついていた。一安心して追加を探すと…
d0147002_7131470.jpg
いるわいるわ
d0147002_7133369.jpg
どんどん見つかる。最終的には129頭も見つかった。樹の周り全てを調べたわけでなく、一番条件のいい沢に面した側の落ち葉をめくるだけでこのあり様。探せばもっといると思う。直径20センチの程の1本の樹で支えられるのか心配である。
d0147002_721643.jpg
こんなエノキ。背後は沢になっている。(モノクロではない)

 10年前は苦労して2頭を見つけたにすぎない。卵寄生率の低下とか何かしら変化が起こっているのだろう。それも1つじゃないかもしれない。近年国内のあちこちで(しかも韓国でも)オオムラサキの大発生を耳にする。同じ原因なのだろうか。
 ちなみにゴマダラチョウは10年前とほぼ変わらず3頭という結果。オオムラサキの好む樹はゴマダラも好んで産卵し、普通はオオムラサキの方が少ない。例年だと10対1くらいでゴマダラが多く見つかるのだ。
 落ち葉をめくるだけだから、「中身の見えない袋に入れた玉を取り出すゲーム」のように確率で考えると個体数に比例して見つかるはずである。これだけオオムラサキが多く見つかるのは自然界にそれだけオオムラサキが多いということになる。

 別の樹を探してウロウロ。このほかに2本ほど見つけたことがあるが場所が思いだせず、ユズ園まで来てしまった。そういえば今日は冬至である。
d0147002_7271250.jpg
d0147002_7273111.jpg
温かい風呂が恋しくなるような景色だ。
 ここのユズ園は京都市内でいちはやくナガサキアゲハが定着した場所である。私もその情報を聞きつけ90年代の終わりにここに来て蛹を探したことがある。日も暮れかかった頃、ようやく帯糸が切れぶら下がっていた大きな蛹を見つけ大切に持ち帰ったところナガサキの♀が羽化して感激したのを思い出す。その時の標本は蛹殻とともに標本箱に納められている。その後市街地で見られるようになり、今では誰もナガサキ目当てにユズ園に行ったりはしないだろう。
 さらに遡ること10年、亀岡市内でナガサキ♀と遭遇したことがある。1991年の春だったと記憶する。私の目の前に突如鮮やかな蝶が現れた。真っ先に出た感想は「うわ、南国の蝶だ」だった。黒いアゲハでこんな色彩をもつものは近所にいない。図鑑で見たことのあるナガサキアゲハだと思った。しかし正確な分布を知らず「沖縄」にいるものとばかり思っていた。そのくせ変にマニアックな言葉は知っていて「迷蝶だ」と思った。今思えば確かに珍しい記録ではあるが80年代に既に記録が出ているので市内で発生を見る年があったのだろう。舞い上がった私は手にしていたホウキでこのナガサキに襲いかかり、振りまわした一撃が右後翅を根元からもぎ取った。2撃目が当たることなく視界から消えた。この時の翅は残念ながら紛失してしまい、手元にないが、初めてみることも相まって非常に美しく見えていた。近年京都市内で黒っぽいナガサキ♀を見ると、色彩が変わってきているなぁと思うのはこの時の強烈な印象があるからかもしれない。
 いずれにせよ記録というのは大事でオオムラサキの異常発生にしても、ナガサキの分布拡大にしても、きちんと記録が残っているから語れるのである。
 
 ユズ園をすぎ、植林に入る(このあたりはスギ植林ばかり)。そこでエノキの落ち葉を見つけ樹を探し当てた。
d0147002_7424354.jpg
根元にゴミが積んであり、落ち葉が溜まっていない。そのせいかオオムラサキ幼虫は少なくわずかに2頭。それも積まれたアラカシの枯れ枝に付いていた。これでは乾燥してしまうのではないだろうか。
d0147002_7441958.jpg

 続いて見つけた樹は崖の中ほどが無理やり生長した樹でこちらもまともに落ち葉が溜まっていない。それでもオオムラサキ2頭が見つかった。
[PR]
by travel-fox | 2012-12-22 07:46 | 京都
ヤマトシジミを見ていると、たまに紋がおかしな個体が交じります。東北では一時期高い確率で、しかもとんでもない異常個体が得られていたようですが。
d0147002_1291493.jpg
ヤマトシジミ♀(屋久島)
[PR]
d0147002_12214668.jpg
アオスジアゲハの最盛期でもあり、個体数はかなり多かった。トベラでの吸蜜シーンも多く見られた。朝は食樹の周囲を探雌飛翔する♂が多かった。

ところで、八丈のアオスジアゲハは各種遺伝型が豊富だった。地域個体群の特徴としてよく知られているのは青紋の幅の広さだが、遺伝型のエサキ型がの4割近い確率で採集でき、その発達もよかった。中には中室に2つの紋がでているエサキ型もいた。また、エサキとハンキュウ紋が同時に出た「エサキ・ハンキュウ」型も1個体ではあるが採集できた。写真の個体は後翅にナミダ紋が出ている。エサキ型の多さは特別だが、やはり個体数が多いところではいろいろな型が見られるということjか。

【八丈町】
[PR]
しばらく出張していて更新が途絶えた。

府内でももうギフが飛びそうな季節なのに研究室にいくだけでがつまらない。

こんな時間まで起きている→早起きできないので遠出できず

仕方ないのでギフチョウみたいな蝶をラオスのフォルダの中から探してみた。



見つけたのがこのモクセイアゲハ Pazala (Graphium) timur。春の初めにしか発生しない蝶だし、斑紋もどこかギフに似ている。♀は特に黄色味を帯びるのでよく似ていると思う。

d0147002_2164593.jpg

d0147002_2174822.jpg
近縁種にアサクラアゲハ Pazala eurousがいて、これを採りに台湾に行ったとき、枯れ木色の山肌に梅の花が気まぐれに咲いていた。アサクラの舞う環境は日本の風景によく似ており、春先は季節の推移も日本とさして変わらないようだった。

今回のラオス行ではアサクラはお目にかかれなかったが、多数のモクセイが出迎えてくれた。♂は鮮度の悪い個体が多かったが、河原に吸水にくる♀(!)は新鮮なものも交じった。モクセイ♂は白いものに惹かれるらしく、蝶道に白いシャツを置いておくと興味をもってスピードを落としていった。
[PR]
by travel-fox | 2010-04-06 02:19 | ラオス
撮影の副産物として「観察による発見」があると感じた出来事があった。カメラしかもっていない時、蝶が飛んできたらとりあえず目で追いかける。どれだけ近くにいても飛び続けているなら見守るしかない。しばらくするとその蝶が何をしようとしているのか分かる。これを見極めた上で撮影されたものが真の「生態写真」と呼べるのではないかとエラそぶってみる。

どうやら目の前の蝶は産卵しようとしている。ではこの植物が食樹なのか。
d0147002_21847.jpg


蝶がとまった。どうやらThaduca maulticaudataという蝶のようだ。ぱっと見は尾状突起が3対あるムラサキツバメの仲間に見える。
d0147002_2195793.jpg
虫えいに産卵しようとしているように見える。
d0147002_2204856.jpg
次は枝に向かって産卵姿勢をとる。
d0147002_2213355.jpg
また別の虫えいに産卵姿勢をとり、ここで1卵を産む

それがコレ。
d0147002_2234975.jpg


「この種は虫えいに産卵し、ときどき枝にも産卵するのか」と考え、虫えいを丹念に探す。しかし後続の卵はない。虫えいを作っているアブラムシにはアリがまとわりついていて「シジミの幼虫がいるのか?」と期待させられてがっかりさせられる。卵探しをあきらめて幼虫探しに切り替えると、すぐに何か怪しいものが見つかった。
d0147002_228286.jpg
これって。。
d0147002_2283110.jpg
この時点ではこの幼虫がThaducaのものかは分からない。

その後後輩と3人で食樹5本を丹念に探すと100卵ほど見つかった。そしてその80%が葉の裏から見つかった。枝に産まれたものが数卵、虫えいに産んだものは発見できなかった。
結局、Thaduca multicaudataの生活史はすでに分かっており、撮影した幼虫は本種のものに違いなかった。ネットを持っていれば標本ひとつ、カメラを持っていてもポートレート一枚だったところだが、観察したおかげでハラハラドキドキ、楽しむことができた。
d0147002_2342084.jpg
ターケークにて。産卵行動:13時頃。
[PR]
by travel-fox | 2010-03-27 02:35 | ラオス
 昨日、後輩を連れて美濃ギフの撮影にいきました。最初の1頭を見るまでに時間がかかってしまいましたがなんとか撮ることができました。
d0147002_2137346.jpg
石垣にとまった、しょーもない写真ですが撮れてひと安心
d0147002_213814.jpg
湿った地面にとまった1頭(上のとは別個体)が吸水していました(後で確認すると♀でした)
d0147002_21394543.jpg
その後オオイヌノフグリやホトケノザといった花で吸蜜していました。というのも、発生地は民家の近くであり、民家の軒先や耕作地の周りを複数のギフが舞う異様な光景が広がっていました。地元の方がカンアオイを植えるようになったのは10年前。今では庭先や耕作地脇のカンアオイに産卵に訪れ、雑草の小さな花から吸蜜する姿が見られます。庭にカンアオイ畑をもつ方にお話をうかがうことができました。食草を植える以外何の管理もしない、そして訪れる採集者に対してもにこやかに対応される姿に「採集禁止という形をとらない保全」のひとつのあり方を感じました。
[PR]
 先日このブログ上で発表したアサギマダラの出所がわかったのでご報告。福島県のグランデコスキー場でした。約600キロ飛んでいるようです。
[PR]
旅行から帰ってきたばかりですが、とりあえずこの報告だけしておきます。旅行記や他の写真は後ほど。

d0147002_2073578.jpg
データ:クロマダラソテツシジミ♀低温期型 2008年10月25日採集
採集地:愛媛県越智郡上島町魚島(うおじま)魚島中・小学校 地図はこちら
 校庭に植えられたソテツにジョロウグモが網を張っており、摂食されていた本個体を採集した。ソテツに食害の跡は見られず、他個体の追加もなかった。
 クロマダラソテツシジミは2006年に沖縄地方に侵入し、昨年には兵庫県・大阪府で発生が確認された。今年に入り京都府・滋賀県に東進したほか、岡山県南部・香川県小豆郡小豆島でも発生が確認され、瀬戸内海の島伝いに中国・四国地方への進出も考えられる。

正式な記録報告は標本の展翅後、SPINDA誌上で行います。
[PR]
ペルーの写真を中断して、今日は日本の秋の蝶を。
d0147002_11333043.jpg
サツマシジミ
d0147002_1136675.jpg
ヤクシマルリシジミ
南国らしい名前がいい。
d0147002_11374832.jpg
雲ひとつない青空をアサギマダラが滑翔していた。
d0147002_11385487.jpg
d0147002_11422648.jpg
マーク個体。「デコ KS 8.13 051」と読める。8月13日にマークされたのなら2か月以上生きていることになる。どこからやってきたのか気になった。写真を撮ったあと、リリースした。

再捕獲地 三重県度会郡南伊勢町藤坂峠 
日時 2008年10月19日 13時56分 
天気 快晴
[PR]