国境を越えるということ

日本人はあまり“国境”を意識しない。それは日本が島国で、陸続きの国境をもたないからだと思う。


こんなことを考えたのは、インドシナ3ヶ国を陸路で旅したからだ。
ベトナム・ラオス・カンボジア それらはかつてフランス領だった地域だが、第二次大戦以降、別々の道を歩んできた国である。

ベトナムでシンポジウムに参加して、東南アジアの都会―ある程度モノが自由に手に入りしかも安い―に慣れた頃、アンナン山脈に沿って南下しラオス国境へ。ベトナム―ラオス間の国境の中では最南端となる。

私が訪れたのはカラカラの乾季。収穫はほぼ終わり、作物の色がないとはいえ何とも殺風景である。
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ベトナム―ラオス国境のベトナム側

イミグレーションを通過して、歩いてラオス側に入ったとき、その違いは歴然であった。セミの声が風に乗って聞こえてくるのだ。
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ベトナム―ラオス国境のラオス側

見渡す限りの森林。飛び交う蝶にセミの声。まるで異世界に飛び込んだかのようだが、実際は国境を越えただけなのだ。よく見るとベトナム側の耕作地は国境線に沿って綺麗に並んでおり、ラオス側には樹林が広がっている。

私は国境の存在をここまで意識したことはなかった。


2011年3月
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by travel-fox | 2011-10-09 20:17 | ラオス