水田・水牛・糞虫

インドシナの田舎には昆虫食の文化が残っていて、各地でいろいろな昆虫を食べることができる。
どんな昆虫を食べるか、は文化としか説明できないと思っていたが、今回の旅で少し考えが変わった。

ベトナムの水田地域では水生昆虫が食べられていた。人気はタイワンタガメである。
ラオスではこの時期、市場に糞虫の糞球が並んでいた。5つで5000kip(約5~60円)だというので育ててみたら3つは空や死んでいたりで、2つが成虫になった。セアカナンバンダイコクコガネである。

d0147002_122843.jpg
セアカナンバンダイコクコガネ(ラオス南部)


その後、カンボジア北東部(ラオス国境に近い場所)の水田中心集落に行くと、地面に穴と糞球が。
d0147002_165943.jpg
d0147002_171241.jpg
付近からセアカナンバンの♂の死骸も見つかり、ここで掘って食べていたらしいことが分かった。通常糞虫を食べる適期は前蛹だといわれているので、既に成虫になっていた♂は捨てられたのではないかと思う。

続いてカンボジアのベトナム国境に近い焼畑中心集落に行くと、ここでは糞虫を食べる習慣がないという。

セアカナンバンはこの地域に広く分布しているが、水牛の糞がないと生きていけない。カンボジアの中でセアカナンバンを食べる集落と食べない集落の違いは、水牛の有無、すなわち水田の有無に由来するのではないだろうか。ちなみに、インドシナでは急速に耕運機が広がりつつあり、水牛の数は減っているらしい。これはセアカナンバンなどの糞虫にも影響がありそうである。

d0147002_1143824.jpg
水牛の親子(ラオス南部)母親の傍を離れないので、ロープは仔にはついていない。


2011年3月
[PR]
by travel-fox | 2011-10-10 20:58 | ラオス